STORY
食用
「未来の話」
時代はもっと、ずっと経ってからの話 ?
明日かもしれない話。
人間は犬の食用動物として飼われることになった。
人間の行いを動物たちが怒り、犬が人間を飼うことに成功した。
人間のもっとも近くにいて「犬畜生」と人間が呼んでいた犬。人間にも野良人間はいた。
犬は人間を自分のために使い、人間を、食べるために育てた。
たくさんの人間たちは「神様」に祈った。
しかし、人間を肥やすためになにかを食べさせればならない。しかし、犬は知っていた。
「オニギリ」だ。そして、オニギリを作るために必要なのは人間の「おかあさん」だった。
犬は、人間をばくばく食べた。そして舌が肥えていった。おかあさんは、どんどんオニギリを作って犬に遣え、食用の肥えた人間を人間に部位に分けさせた。
犬に人気のあった人間の体の部位は、腹肉だった。人間は沢山居るので困らなかった。足りなくならないように食用の人間の繁殖にちからを入れた。
食用にされることから逃れるために犬のペットになる者もいた。ペットを去勢、避妊手術もしなくてはいけない国も多くなった。
人間にスーパーの売れのこった人肉を与えたが 人間は決して食べなかった。犬は涎を垂らしてそれを食べた。
しかし、人間が痩せてしまわないように、人間の餌は「おかあさん」の「オニギリ」が欠かせなかった。
農業をさせる人間も必要だった。米を炊くために。
チカラがみなぎった人間たちは「わたしたちは人間様だ」と団結した。
増え続ける反撥行為。増え続ける犬に反撥する人間。
犬から自由を奪い返すためにちからを付けた。
人間のあいだに、ついに政治が生まれた。
ちからと知能で、地球の全ての動物を殺してしまう計画を立てた。
政治家は、犬に秘密に計画を進ませた。
反対意見も上がった。評論家は言い合う。
「食べればいい」
「殺さなくてよいのでは」
「もう動物は危ない」
「殺すしかない 危ない」
「殺せばいいのです」
科学者は、歴史をさかのぼり知恵を絞った。
しかし、動物を絶滅させるという事は人間も絶滅する事だ。
宇宙開発チームを組んで科学者が考え出したのが「ノアの箱舟作戦」であった。
ロケットに動物を誘いこみ、ロケットを飛ばし 地球から離れたところで爆発させるといったことだった。「ノアの箱舟」の逆の意味の作戦だ。
言い出した者は偉そうに座り指示した。
動物を全てロケットに入れることなど、到底簡単なことではなかった。卵さえ見落としたらならなかった。
捕まえようとして殺してしまう者。捕まえようとして命を落とす者もいた。それでも強行された。この作戦は、長い月日が必要だった。
鳥を捕まえる者はあまりに苦心して、「全部は無理です!」と言い説明し、まあ鳥はいいだろうと地球代表者と名乗る者は言った。
地球上の動物たちが入ったロケットはもの凄い数が並んだ。遂に決行される時がきた。地球代表者は言った。
「人間の夜明けだ。 打ち上げろ。」
ロケットは炎と煙を上げ、すごい音とともにスピードを上げ飛んでいった。そして見えなくなったとき、人間はロケットが爆発したのが見えた。
「動物に罪はないのに。」悲しむ者は無力であった。
ショーのように刺激的だと言い興奮している者もいた。
地球の鳥以外の陸上動物は、残りも残さずロケットで打ち上げられた。
最後の爆発音を聞いた後、地球の代表者が言った。
「人間のちからを証明したのです。」
悲しむ者がいた。歓声も上がった。
代表者は、腕を掻いた。
「どうしたのですか?」お付きの者が聞いた。
「蚊にさされたようだ。蚊ばかりは捕まえられないな。
こいつはゴーストみたいだからな。
飛ぶものは難しい。」
パチンと叩いて蚊を潰そうとするが、おちょくるかの様に逃げられ 代表はハハハと笑った。
赤い夕焼けに、鳥が優雅に空を舞った。
動物は、鳥を残し地球上のどこにもいなくなった。
蚊が疫病を持った人間を刺した。
蚊は人間以外の動物が居なくなったことで より人間を襲い、増え続けた。
それが今度は問題になり、科学者が全ての蚊を殺す薬品をどんなに作ろうと ほぼ効かなかった。
刺された者が叩き潰す姿は滑稽であった。虚しかった。
世界中の人間が蚊に刺され疫病に感染した。貴族も、政治家も、評論家も、芸術家も。
人間は神に祈るしかなかった。
世界中の人間が歌を歌っていた。最後に残った文明は、歌だった。
人間は滅びた。
海の中の魚達は、知らん顔で泳いでいる。鳥は優々と飛んでいる。
地球の陸上に残ったのは、虫と植物だった。
増え続けた蚊は、吸う血液もなくなり消滅した。
破壊されたままのオゾンと稲の穂が揺れていた。
明日かもしれない話。
人間は犬の食用動物として飼われることになった。
人間の行いを動物たちが怒り、犬が人間を飼うことに成功した。
人間のもっとも近くにいて「犬畜生」と人間が呼んでいた犬。人間にも野良人間はいた。
犬は人間を自分のために使い、人間を、食べるために育てた。
たくさんの人間たちは「神様」に祈った。
しかし、人間を肥やすためになにかを食べさせればならない。しかし、犬は知っていた。
「オニギリ」だ。そして、オニギリを作るために必要なのは人間の「おかあさん」だった。
犬は、人間をばくばく食べた。そして舌が肥えていった。おかあさんは、どんどんオニギリを作って犬に遣え、食用の肥えた人間を人間に部位に分けさせた。
犬に人気のあった人間の体の部位は、腹肉だった。人間は沢山居るので困らなかった。足りなくならないように食用の人間の繁殖にちからを入れた。
食用にされることから逃れるために犬のペットになる者もいた。ペットを去勢、避妊手術もしなくてはいけない国も多くなった。
人間にスーパーの売れのこった人肉を与えたが 人間は決して食べなかった。犬は涎を垂らしてそれを食べた。
しかし、人間が痩せてしまわないように、人間の餌は「おかあさん」の「オニギリ」が欠かせなかった。
農業をさせる人間も必要だった。米を炊くために。
チカラがみなぎった人間たちは「わたしたちは人間様だ」と団結した。
増え続ける反撥行為。増え続ける犬に反撥する人間。
犬から自由を奪い返すためにちからを付けた。
人間のあいだに、ついに政治が生まれた。
ちからと知能で、地球の全ての動物を殺してしまう計画を立てた。
政治家は、犬に秘密に計画を進ませた。
反対意見も上がった。評論家は言い合う。
「食べればいい」
「殺さなくてよいのでは」
「もう動物は危ない」
「殺すしかない 危ない」
「殺せばいいのです」
科学者は、歴史をさかのぼり知恵を絞った。
しかし、動物を絶滅させるという事は人間も絶滅する事だ。
宇宙開発チームを組んで科学者が考え出したのが「ノアの箱舟作戦」であった。
ロケットに動物を誘いこみ、ロケットを飛ばし 地球から離れたところで爆発させるといったことだった。「ノアの箱舟」の逆の意味の作戦だ。
言い出した者は偉そうに座り指示した。
動物を全てロケットに入れることなど、到底簡単なことではなかった。卵さえ見落としたらならなかった。
捕まえようとして殺してしまう者。捕まえようとして命を落とす者もいた。それでも強行された。この作戦は、長い月日が必要だった。
鳥を捕まえる者はあまりに苦心して、「全部は無理です!」と言い説明し、まあ鳥はいいだろうと地球代表者と名乗る者は言った。
地球上の動物たちが入ったロケットはもの凄い数が並んだ。遂に決行される時がきた。地球代表者は言った。
「人間の夜明けだ。 打ち上げろ。」
ロケットは炎と煙を上げ、すごい音とともにスピードを上げ飛んでいった。そして見えなくなったとき、人間はロケットが爆発したのが見えた。
「動物に罪はないのに。」悲しむ者は無力であった。
ショーのように刺激的だと言い興奮している者もいた。
地球の鳥以外の陸上動物は、残りも残さずロケットで打ち上げられた。
最後の爆発音を聞いた後、地球の代表者が言った。
「人間のちからを証明したのです。」
悲しむ者がいた。歓声も上がった。
代表者は、腕を掻いた。
「どうしたのですか?」お付きの者が聞いた。
「蚊にさされたようだ。蚊ばかりは捕まえられないな。
こいつはゴーストみたいだからな。
飛ぶものは難しい。」
パチンと叩いて蚊を潰そうとするが、おちょくるかの様に逃げられ 代表はハハハと笑った。
赤い夕焼けに、鳥が優雅に空を舞った。
動物は、鳥を残し地球上のどこにもいなくなった。
蚊が疫病を持った人間を刺した。
蚊は人間以外の動物が居なくなったことで より人間を襲い、増え続けた。
それが今度は問題になり、科学者が全ての蚊を殺す薬品をどんなに作ろうと ほぼ効かなかった。
刺された者が叩き潰す姿は滑稽であった。虚しかった。
世界中の人間が蚊に刺され疫病に感染した。貴族も、政治家も、評論家も、芸術家も。
人間は神に祈るしかなかった。
世界中の人間が歌を歌っていた。最後に残った文明は、歌だった。
人間は滅びた。
海の中の魚達は、知らん顔で泳いでいる。鳥は優々と飛んでいる。
地球の陸上に残ったのは、虫と植物だった。
増え続けた蚊は、吸う血液もなくなり消滅した。
破壊されたままのオゾンと稲の穂が揺れていた。
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プロフィール/オトナコドモ舎 主宰

- クロカワミツヨ/黒川光世 映像作家・絵本作家
- 8mm Filmに限っては自家現像をしています。
経歴
代表作・「陽餌」16mm
・「紐理論」16mm、ビデオ
・「泡姫のおとしもの」8mm 調布映画祭入選作品
、その他。ミュージックビデオも手がける。
2011年 桜台poolにて、個展「MITSUYO OHYA MUSEUM」を開催。
2023年 出版社「オトナコドモ舎」を設立。
同年、絵本「ひとしずく」を11月に出版。
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